2012年4月15日
今回もつげ義春感化シリーズ。『貧困旅行記』に収められた「丹沢の鉱泉」という一文の痕跡をめざし日帰りの旅に出ます。
実は「丹沢の鉱泉」に書かれている別所鉱泉や宮ヶ瀬ダム(執筆当時はまだダムが出来る前)にしばらく前に来たのですが、記事にするような写真を撮ることもできず紹介はしませんでした。今日はその一文の後半に登場する塩川鉱泉、塩川の滝を目指してきたという訳です。
中津川沿いのこの地域、作中では「広々とした川原は無数のカラスが舞い不気味な声をあげている。ゴミが散乱して荒涼としている。」(『貧困旅行記』収録「丹沢の鉱泉」より引用)と評されていましたが、今はその面影はありません。最初、塩川の滝の場所がわからずしばらく周辺をさまよった(それも思い出深いひとときでしたが)あと、やっとこの入り口に到達することができました。車で奥までいけそうなのでそのまま進みます。
滝の少し手前に駐車場があったのでそこに車を停め、滝に向かって歩きました。
塩川滝のいわれの看板。宗教にまつわる歴史があるとのこと。
進んでいくと祠があります。
滝が近づいてきました。音が大きいので耳は警戒モードに。
これが塩川の滝。神聖な雰囲気を感じるてしまうのは、つげ義春がここで親鸞の言葉に触れたことを覚えている所為なのか。
滝を見たところで駐車場にもどります。
塩川の滝を出た後は、作中で名前は出たものの実際には行かなかった七沢温泉に来てみました。七沢温泉は桜吹雪に包まれていました。桜の中をしばらくお散歩。家来はここで立ち寄り湯に入ってきました。この宿は猫ちゃんの宿泊もOKなそうで、次は泊まりに来たいなと思いました。